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エクササイズ

からだはなぜ動く?

Life is motion。

■人のからだはなぜ動くのでしょう?

体を動かせる唯一の器官、それは「筋肉」です。
言い換えるならば、筋肉がなければヒトは動くことができません。
では、どのようにして筋肉は収縮し、関節を動かしているのでしょうか?
そのメカニズムを簡単に説明しましょう。
たとえば今、腕を曲げたいとしましょう。
すると、まず脳から「腕を曲げろ」という電気指令 (インパルス) が出ます。

その指令はα運動神経を通って動かしたい筋肉、
この場合は腕を曲げる筋肉に伝わり、
それが伝わるとその筋肉が収縮し、
肘関節の屈曲が起こるのです。

筋肉はただの塊ではなく、筋線維 (筋細胞) という
細い糸のようなものが束になってできています。

例えば、上述のように腕を曲げたいとき、
1つのα運動神経が全ての筋線維につながっているわけではなく、
腕を曲げるための多くのα運動神経が存在し、
それぞれが異なる筋線維を支配しています。

この 1つのα運動神経とそれに接続する骨格筋線維は
運動の機能的最少単位ということになるので
「運動単位 (motor unit)と呼ばれます。

■筋線維はデジタル
イメージにないかもしれませんが、筋肉はデジタルです。
実は、筋線維には力が入った「ON」の状態か、
入ってない「OFF」の状態しかありません。
中間はなく「 1」か「0 」、筋線維はデジタルなのです。
これを生理学的には「全か無かの法則」といいます。

とはいっても、私たちは日常で 1か0 かの生活をしているわけではありません。
針穴に糸を通すような繊細な動きから、
20kgを超えるような荷物を運んだりと様々です。
無意識のうちに上手に力を調節していますよね。

■力を調節すること

デジタルな筋をどのように調節しているのでしょう。
先程も述べたように、
一つの筋肉は多くのα運動神経によって支配されていて、
多くの運動単位によって成り立っています。
この運動単位にもサイズがあり、
数本の筋線維を支配する小さなものから、
数千もの筋線維を支配する大きなものまであります。

小さな運動単位は発揮する力は弱いですがコントロールしやすく、
逆に大きな運動単位は発揮する力は大きいのですが、
微細なコントロールが難しいという特徴があります。

腕などの細かい動きを頻繁に行う部位は小さい運動単位が多く存在し、
脚のようなダイナミックな動きをする部位には大きな運動単位が多くあります。

この運動単位、
小さなものから大きいものへと順に動員されていくという法則があります。
これを「サイズの原理」といいます。

それによって、繊細に力をコントロールできるようになっているのです。
徐々に強い力を発揮しようとすると、
だんだんと大きなサイズの運動単位が加えて動員されていき、
段々と多くの筋線維が動員されていきます。
その結果、強い力が発揮されていくのです。
「最大筋力」とは全ての運動単位が同時に動員した状態であるといえるのですが、
これはこれでまた難しいのです。

【今日の一句】
デジタルな ものなんだよね 筋肉は
ヨドバシとかで 買えれば楽なのに

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