食事に行った時、
「甘いものは別腹よ~♪」
と言ってデザートを注文し、パクパク食べる場面にはよく遭遇しますよね。
これを甘いもの好きの女性の言い訳のように思っている方もいるでしょう。
しかし「甘いものは別腹」というのは生理学的には本当であるとされています。
さすがに胃がもう一個できるわけではないですが・・・。
それは、2つの理由が考えられています。
1つ目は、味覚的なところです。
ほとんどの食事は、辛さや、塩味、うまみ、酸味などで構成されています。
食事を続けていくと、それらの味に順応していきます。
そしてその味に対する味覚が鈍化していき、つまり飽きてくるのです。
そして、ほとんど食事にない甘味を欲してしまいます。
そして、新鮮な味覚である「甘味」を食すと、
脳がもっとその味覚を欲するので、食欲がましてきます。
これとは逆に、スイーツブッフェに行った時なんか、途中で塩っけのある食べ物を欲することありますよね?
2つ目は、生理学的変化によるところです。
甘味というのは、とても強い刺激を引き起こし、
脳内の麻薬物質である「βエンドルフィン」を介し
「オレキシン」という脳内物質を分泌させます。
また、好物を見てもオレキシンは分泌されます。
このオレキシンはインスリンが低下した時に分泌され、食欲を増進させる脳内物質なのですが、
満腹であっても、甘味を感知すると分泌することが明らかになっています。
この「オレキシン」は食欲を増進させるだけでなく、なんと物理的に胃を柔らかくし、
胃の潜在的なスペースを広げることも明らかにすることがわかりました。(Kobashi et al.2002)
満腹中枢を刺激するものとして、
1)インスリンの増加
2)胃の物理的圧迫
3)咀嚼行為
4)交感神経の興奮
がありますので、その中で
1.のインスリンの分泌量と関係なく空腹ホルモンを分泌する点、
2.の物理的なスペースの拡張を引き起こすことで、
より、摂取する量を増やせるのです。
一つ言えることは、もしダイエットをしていう方々は、
別腹は別腹でもその別腹を使う必要は万に一つもないのです。
【今日の一句】
別腹を 使う必要 全くない