今年も綺麗な桜が日本中を彩りましたね。
桜といえば、花見。
花見といえば「お酒」。
ということで、
お酒はトレーニングによる筋肉に影響を及ぼすかについて書きます。
アルコールとは?
まず、お酒にはアルコール=エタノールが入っています。
アルコールって一体どのようなものでしょう?
実験室などでは、組織や細胞を固定するため、
すなわち、形態を保存したままに素早く殺すために
70%アルコール(エタノール)をよく使います。
このことからわかるようにアルコールには「強い細胞毒性」があります。
そのため、低濃度でもアルコールが体内を循環すると、
短期、長期ともに神経系などに急性の変化をもたらし、
また解毒中枢である肝臓に慢性の変化をもたらします。
一度の大酒でも即座に筋肉を破壊する
大量のアルコールの摂取は、筋力低下とともに、筋痛、血中ヘモグロビンの溶出、筋線維の部分的壊死が起こります。これを「急性アルコール筋症」といいます。
一度の大量のアルコール摂取は筋のタンパク合成自体が著しく低下しますので、
どれだけトレーニングをしても筋肉が作られることはないのです。
ちなみに、タンパク質合成が活発になるのは、
トレーニング後と食事の後です。
また、アルコールは肝臓で多く分解されるます。
肝臓には、肝グリコーゲンという糖質が貯蔵されていたり、糖を作ったりと
全身の糖質の調節をしています。
アルコールの分解で肝臓が忙しくなると、糖質の調節能(主に供給)が低下してしまいます。
そうなると、筋肉を基質としてエネルギーを生成しようとします。
その結果、筋肉が分化されてしまい、筋肉の成長を抑制してしまいます。
せっかくトレーニングをしても、たくさんのお酒を飲むと、
必死で頑張ったトレーニングを無駄にするどころか、マイナスにまでしてしまう可能性があるのです。
長期の飲酒
次は、長期にわたりアルコールを摂取し続けた場合の話です。
酒を長期にわたり常飲した場合、次第に筋力は低下し筋肉も萎縮してしまいます。
これを「慢性アルコール筋症」といいます。
筋力の低下はそれまでの総アルコール摂取量にピッタリ比例するとも言われています。実際にアル中の人は痩せていて極めて筋力が低いのです。
この症状は、一回の飲酒による筋ダメージというより、筋肉を成長させるホルモンである、
「成長ホルモン」や「IGF-1」の分泌低下が主原因となることもわかっています。
ちなみにですが、健康に良いとされる飲酒量は、
1日あたりアルコール(エタノール)60gで、
これはビール1.2?(大瓶2本)、ウイスキー約150ml(ボトル150ml)くらいと言われています。
【今日の一句】
酔っ払い 花びらよりも 支持が散る