こんにちは!
「研究」と「現場」のハイブリッドトレーナー
比嘉一雄(ひがかずお)です!
先日は「カルシウム(Ca)が生理前症候群(PMS)の食用の増加を抑えてくれる」
という記事を書きました。
(https://caladalab.com/main/blog/335)
そのCaには、あまり知られていませんが、
ダイエット効果があるんです。
今回は、Caのダイエット効果についてのお話です。
まず1つの研究報告を紹介いたします。
高Ca食の減量メニューと低Ca食の減量メニューとでその
体重、体脂肪の減少量を比較したところ、高Caグループの方が有意に
体重、体脂肪ともに減少したという報告がありました。
そのメカニズムはやや複雑で、未だに解明されていないことが多くあります。
もし、興味がなかったら「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」まで飛ばしてください。
さて、そのメカニズムなのですが、
Caを多く摂取すると、カルシトリオール(1.25-(OH)2-D)というビタミンD複合体が減少します。
カルシトリオールという物質は、脂肪細胞にCaが流入するのを助ける働きをします。
Caを多く摂取することにより、脂肪細胞中のCa濃度は減少するのです。
逆に、Caの摂取量が減少すると脂肪細胞中のCa濃度が増加します。
これを「カルシウム・パラドクス」といいます。
脂肪細胞中にCaが多くなると、なぜ悪いのかといいますと、
脂肪細胞中のCa濃度が高いほど、脂肪の分解が抑制され、
さらに悪いことに脂肪の合成が増加するのです。
逆に、高Caダイエットは脂質合成を抑制し、脂質分解、脂質代謝が増えます。
さらに最近の研究で、高Ca食はUCP2(脱共役タンパク:運動と関係なくカロリーを消費するタンパク)
の発現を増加させることにより熱産生を促進することがわかりました。
さらには、デンマークのJacobsenらは2005年、高Caグループと低Caグループとの、
便中の栄養成分を比較しました。
その結果、便中の脂肪の量が高Caグループの方が有意に多かったことを報告しています。
このことは、高Ca食は脂肪の吸収を抑えることができることを示しています。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
要はカルシウムが「脂肪の吸収を抑制し、脂質の利用を増やしてくれる」
というお話でした。
簡単にメカニズムを説明いたしますと、
体内のCa濃度が低くなると、脂肪の分解が抑えられ、脂肪の蓄積が増加する。
逆に高Ca食によって体内のCa濃度が増加すると逆の作用が起き減量が促進される。
サプリメントを摂取するタイミングなのですが、夜がいいでしょう。
よく、イライラしている人に対して「カルシウム不足なんじゃない?」なんて言ったり、
「牛乳を飲んだらぐっすり眠れるよ」なんて言ったりしますよね?
Caには前回も書きましたが、副交感神経を刺激して、気持ちをリラックスさせる効果があります。
副交感神経が活性化することによってより深い、良質の睡眠が可能になります。
まとめ
高Ca食は
1.脂肪の分解を促す
2.脂肪の吸収を抑制
3.脂質の合成を抑制
4.熱産生を増加
【今日の一句】
カルシウム 知らなかったよ この効果
子供のころから そばにいたのに