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ダイエット

HMBとは タンパク質からひも解いてみる プロテイン→HMB シェアお願いします!

今回は、

「飲むだけでマッチョになれる」

「飲むだけで腹筋が割れてくる」

「プロテインの20倍の効果!」

など、胡散臭いサプリNO.1のHMBについて書かせていただきたいと思います。

 

 

 

このHMB、本当にいいものなんです。

しかし、その良さをしっかりと伝えている商材、HPはほとんどないのではないのかと思います。

 

ある、クライアントさんは、ダイエットもサプリも、Web上で、

(誇大)広告記事が多すぎて、本当の知識が探しづらい。

そう言っていました。そういう方にとって一助になればと思います。

読んで、ためになったなとか賛同いただけましたら、「いいね!」、シェアなどよろしくお願いします。

 

βHMB

HMB(エイチエムビー)とは、β-Hydroxy-β-MethylButyrate (ベータ・ヒドロキシ・ベータ・メチルブチレート)の頭文字をとっています。HMBといいます。β-ヒドロキシβ-メチル酪酸とも言います。

アミノ酸の一種である「ロイシン」が体内で代謝されて生成されるものです。HMBは最も筋肉タンパク合成(Muscle Protein Shyinthesis:MPS)を強く刺激するものだといわれ、現在、世界中のサプリ関連の研究者が研究に勤しんでいます。

 

タンパク合成(MSP)とは

HMBについて色々お話をさせていただく前に、よりしっかりと理解していただく前に、筋タンパク合成(MSP)についてお話しさせてください。タンパク合成(MSP)とは、筋肉が作られるかどうかの指標になる物差しのようなものです。

筋肉は、常に合成され(作られ)、そして分解されています。合成の方が分解よりも割合が高いと筋肉が大きくなるように動き、分解の方が合成よりも割合が高いと筋肉が細くなる方へと動くのです。栓を抜いたお風呂にお湯を注いでいるような状態を想像してください。抜け出ていくお湯の量よりも、注がれるお湯の量が多くあふれ出すと筋肉は大きくなるのです。注がれるお湯の量より、抜け出ていくお湯の量が多く、水位が下がっていきお湯がなくなると筋肉は分解されます。同じ量なら水位は一定で、筋肉の量は一定に保たれます。

 

HMBは単位量当たりで、お湯の出る量を最大にすることができ、そして排水口を小さくすることができるのです。

 

そもそもロイシンってなに?

先ほどHMBはロイシンの代謝生成物だと書きましたが、そもそもロイシンとはなんでしょうか?次はロイシンについてです。そして、それを理解するにはタンパク質のことを理解しないといけません。

タンパク質とは3大栄養素のひとつで、糖質と脂質とで、カロリーを持つという特徴があります。その中でとくにタンパク質は筋肉を作るという役割を持ちます。タンパク質を英語に訳すとプロテインです。

プロテイン、タンパク質には、動物性の「ホエイ」、「カゼイン」、そして「ソイ」、玄米などの植物性という種類があります。ホエイ、カゼインは動物由来のタンパク質です。動物由来といっても牛の乳由来でして、決して牛肉を乾燥させて乾かしたものではありません。ヨーグルトの上澄みの液を乾燥させたものがホエイ、固形の部分を乾燥させたものがカゼインになります。カゼインは固形の分、消化に時間がかかります。ですので、タンパク合成力はホエイに比べ小さいですが、持続的にタンパク合成を刺激するという特徴があります。

ソイや玄米を代表とする植物性由来のタンパク質は、合成力、持続力はホエイとカゼインの中間くらいでしょうか。女性ホルモン(エストロゲン)に分子構造が酷似しているので女性に相性がいいという特徴があります。

この3種がいわゆるプロテインなのですが、栄養素なのでもちろん食品からも摂取できます。しかし、必要な摂取量(≒体重(kg)×1g)を取ろうとすると、その分カロリーを同時に摂取しなければなりません。お肉から摂ろうとすればなおさらですが、魚から、豆から摂ろうとしてもどうしてもある一定以上のカロリーを摂取することになります。

できるだけ糖質や脂質のカロリーをカットしてタンパク質を摂取できるように人類が開発したのが、プロテインなのです。

 

アミノ酸とは

タンパク質を摂取すると、胃で分解されアミノ酸になります。

アミノ酸(Amino Acid:AA)とは、たんぱく質を構成する有機化合物で、アミノ基カルボキシル基の両方の官能基を持つ有機化合物の総称です。20種ありますが(下記)、一般的にアミノ酸サプリメントは、この20種が必要分の割合で配合されています。

アミノ酸は、胃での分解過程がないので吸収はホエイよりも速やかになります。筋タンパク合成の能力自体は同等です。

 

必須アミノ酸

アミノ酸は、体内で合成できる非必須アミノ酸 (NEAA: Non essential amino acid) と、体内で合成できず、外部から摂取しなければならない必須アミノ酸 (EAA: essential amino acid/下記赤部分) とに分けられます。EAAは9種ですが、その吸収速度はAAと同等ですが、1g当たりの合成力は約2倍程度あるのではないかと思います。

BorsheimらはEAA6gだけを摂取すると、NEAA3gとEAA3gからなる混合タンパク質に比べ、タンパク質の合成量が2倍に増えた事を明らかにしました。

 

BCAA

EAA9種の中で、分子構造の中に分岐鎖があるアミノ酸をBCAA(B
ranched Chain Amino Acids/分岐鎖アミノ酸)といい、バリン、ロイシン、イソロイシンの3種があります。

BCAAサプリは6gでプロテイン20gと同等のタンパク合成を促すといわれているので、BCAAは約3.3倍の筋タンパク合成力を持っているといってもいいでしょう。

 

ロイシン

BCAAのうち最も筋タンパク合成を促すといわれているのが、(お待たせしました!)、ロイシン(Leucine)です。英語読みではルーシンと発音します。このロイシンが最も強く筋タンパク合成を刺激するアミノ酸ということができます。3gで20gのプロテインと同等のタンパク合成を促すといわれているので、BCAAの2倍、プロテインの6.6倍の合成力を持っていると考えていいでしょう。

 

アミノ酸

EAA(9種)

バリン、リジン、ロイシンスレオニン、イソロイシン、ヒスチジン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン

NEAA(11種)

アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、アルギニン、グリシン、アラニン、チロシン、プロリン、システイン、アスパラギン、グルタミン

※緑部分はBCAA
 

HMBとは

そのロイシンの代謝産物であるHMBというのが、現状、最も強く筋タンパク合成を刺激するといわれています。

ロイシンはまずKIC(α-ケトイソカプロン酸)という物質になり、さらにイソバレリル-CoAになりますが、KICの一部がHMBに変換されます。HMBには筋肉を分解するユビキチン-プロテアソームシステムという経路をブロックすることで筋肉の分解を抑え、合成を行うmTORというシグナル伝達の制御に働くことでトレーニングをサポートする働きがあると考えられています。アミノ酸最強がロイシンで、そのロイシンから体内で約5%しか合成されないものがHMBなのです。

HMBは1回1gでプロテイン20g分のタンパク合成を刺激するといわれているので、1gあたりの筋タンパク合成力は約20倍といえます。

HMB1gを食事から摂取しようとするととても大変です!ロイシン20gでやっと1gですからね!HMBは肉類には15~25nmol/g、野菜類には1~5nmol/g程度しか含まれていません。どんなに頑張っても1gとるのがやっとです!

 

 

HMBは20倍すごいの!?

 

ここからが重要です!

ここまで読んでいると、HMBは、プロテインの「20倍すごい!?」とか「20倍筋肉がつく!?」と思いますよね?

それはある意味正解で、ある意味違うんです。

というのも、ここからはプロテインやその関連サプリメントの飲み方を復習しなければなりません!

一日に摂取すべきタンパク質の量をご存知ですか?

タンパク質は

筋肉をつけたい人 体重(kg)×2g 体重70kgの人は 140g

運動をしている人 体重(kg)×1.5g 体重70kgの人は 105g

一般の人 体重(kg)×1g 体重70kgの人は 70g

 

ただ、筋肉をつけたいという人でも、一回の食事で一気に140gのタンパク質を摂取すればいいということではないのです。

運動後のタンパク質摂取での筋タンパク合成は20g-25gで頭打ち(Moore et al.)、プラトーに達します。それ以上を一度に摂取しても筋タンパク合成は上がらずに、筋タンパク合成に用いられなかったプロテインは脂肪として体に蓄えられてしまうのです。タンパク質は体の中に蓄えられていられない、つまり、タンパク質は食いだめできないのです。20gを複数回に分けて摂取しないといけないのです。

何がいいたいかというと、プロテイン(タンパク質)を20g摂取すれば、それ以上のタンパク合成を体は引き起こせないのです。

プロテイン20gはプロテインシェイクにすると約300cc程度ですので、比較的容易に摂取することができるのです。いくら1gあたりの筋タンパク合成力がプロテインの20倍といわれるHMBも1g以上摂っても意味がないのです。

そして、もう一つしっかりとした前提として知っていただきたいのは、20gのプロテインよりも優れて筋タンパク合成を促すものはないということです。それは、20gのプロテインは、必須アミノ酸(EAA)も非必須アミノ酸(NEAA)も、もちろんBCAAもロイシン(ルーシン)もHMBもすべて内包されているということです。

 

HMB意味ない!?

 

じゃあ、BCAAもロイシンもHMBもあまり意味がない?

そう考えてしまいますよね?でも実はそうではないんです!

間違いなく単位量当たりの筋タンパク合成力は異なります。HMBは現状最強です。

 

HMB>>ロイシン>BCAA>>EAA>NEAA≧AA=プロテイン

となるでしょう。

少ない量で、同じ効果を得られるということは・・・。

 

そうです。

摂取カロリーを抑えながら、筋肉をしっかりとつけていけるのです。

 

HMBは代謝物なのでほとんどカロリーがないと考えてもいいと思いますが、

たんぱく質の1gあたり4kcalというものを当てはめて考えると、ピーク値に要するカロリー

ホエイプロテイン→20g×4kcal=80kcal

アミノ酸→20g×4kcal=80kcal

EAA→10g×4kcal=40kcal

BCAA→6g×4kcal=24kcal

ロイシン→3g×4kcal=12kcal

HMB→1g×4kcal=4kcal

 

約20分の1のカロリーで同様の効果が得られるということになります。

これは、ダイエットに、脂肪の少ないリーンなボディになりたい方には本当に素晴らしいことですよね!

 

 

どんな人にHMBはオススメ?

1)アスリート

まずは、アスリートの方です。

動きの唯一の動力は筋肉です。筋肉が強くなれば、その動きが強く、そして速くなります。筋力が強いにこしたことはありません、走力もジャンプ力も打撃力も飛距離もフォームなど条件がそろえば筋力にほぼ比例相関するはずです。

 

2)かっこいいからだになりたい人

例えば、厚い胸板、太い腕、6つに割れた腹筋、逞しく、そして脂肪の少ないからだになりたい。そんな方にはHMBがおススメです!牛乳割のプロテインドリンクを200kcalと考えると約、50分の1カロリーで筋肉を最大に刺激できるのです。

 

3)高齢者

次は、高齢者です。

HMBは筋肉をつけたい人だけに有効というわけではありません!筋肉を減らしたくない、維持したい。という高齢者の方にもとても重要です。HMBの使用を続けた高齢者は、加齢による筋肉の減少(サルコペニア)を防ぐことが確認されています。(Wu H et al. 2015)

 

さらに最近では、高齢者はタンパク質を若齢者よりも多く摂取しなければいけないということがわかりました(Moore DR et al.2014)。タンパク合成の感受性が低下すると考えられるのです。そうなると、一回の食事で30-40gものタンパク質を摂取しなければなりません。30-40gのタンパク質を摂取しようとすると、食事からはもとより、プロテインとして摂取するのもカロリー的に、もっと言うと量的にも一苦労です。

それに対し、HMBは、単位当たりのタンパク合成力が強いので、単純に上述の割合でHMBに換算すると1.5g~2g程度でいいことになります。小さじ1杯で十分になります!

 

さらにHMBは血栓を誘引するTNF-aを抑制することもわかっています(Townsend JR et al.)。この研究は若齢者のトレーニーの話なのですが、高齢者の脳や心臓などの血管疾患の予防になる可能性も示唆されました。

 

4)女性・ダイエット

最後に、女性やダイエットをしている方です。

これは、3)の高齢者と同様ですが、筋肉を落としたくない人には必要です。食事だけのダイエットでは間違いなく、筋肉も同様に減っていきます!すると、減った筋肉分の安静時代謝が低下し、ダイエットをしているのにどんどんと太りやすいからだを作っていることになります。

しかし、残念なことに、ダイエットでは脂肪と一緒に筋肉も必ずと言っていいほど、筋肉も低下してしまいます。

その割合を抑えることができるのがHMBなのです。最少のカロリーで、最大効率に筋肉の減少を防ぐのです。まさにダイエッターの強い味方です。

 

HMBが不向きな人

1.とにかく増量したい人

筋肉だけでなく、脂肪の量も増えていいから、とりあえず体を大きく見せたい、重くなりたい。という方にはHMBの摂取は適さないと思います。20gのプロテイン以上にタンパク合成を促すことは難しいので、カロリーを気にせずに、むしろカロリーを多く摂れる状態なのでしたら、通常のプロテインを飲んだ方がいいということになります。

 

2.運動をしない人

注意してもらいたいのは、HMBを定期的に飲むだけで筋肉がついてムキムキになることは絶対にありません。HMBは筋肉の減少を若干止めることはできますが、筋肉を成長させることはできないのです。なので、運動をせずに筋肉が欲しいというのであれば無駄ですのでやめた方がいいです。筋肉を増やしたければ、筋肉自体に運動刺激を与えなければならないのです。

 

いつ飲むの?

飲むタイミングとしてはプロテインと同じタイミングでいいかと思います。

トレーニングの直後(30分以内)、いわゆるゴールデンタイムが最も効果的です。

その次が、トレーニング前です。トレーニング前の摂取は、筋肉の分解予防。トレーニング後の摂取は筋肉の合成促進と考えていただければと思います。理想はトレーニングの前後に摂取するのがいいでしょう。そうすれば筋肉の分解をを抑え、その分、筋肉の合成を促すことができます。

 

 

考慮すべき点

たしかに、HMB、ロイシン、BCAAなどは低カロリーで筋タンパク合成を得られるので、ダイエット、ボディメイクの際はとても効率的なサプリだと思います。

 

しかし、考慮すべき点もあります。みなさんはアミノ酸の「桶の理論」の話を聞いたことありますか?「アミノ酸スコア」の話をしなければなりません。

アミノ酸スコアとは、食品に含まれる必須アミノ酸の構成比によって算出された数値であり、各アミノ酸が基準値に対し、どれくらいの割合(%)含まれているかを示すものです。

それぞれの必須アミノ酸が100%に達したものが良質なたんぱく質の食物ということになります。

しかし、必須アミノ酸が一つでも不足すると、その不足したレベルまでしか他のアミノ酸も働かなくなります。例えば、ロイシンが基準値に対し120%あったとしても、バリンが基準値に対し50%だったらすべての必須アミノ酸は50%分の力しか発揮できないのです。

 

このことを桶の板でよく例え、アミノ酸の「桶の理論」と呼ばれています。

例としてよく上がるのが、豚肉とお米の例です。お米はスレオニンが96、リジンが65、これ以外はすべて100を超えています。しかし、アミノ酸スコアは65です。一方、豚肉は、スレオニンが116、リジンが168です。全部100を超えているアミノ酸スコア100の食品です。

 

HMBを摂取する場合は、ある程度三食の食事でアミノ酸スコアを充実させておく必要があるのです。

 

【今日の一句】

からだづくり 魔法みたいな ものはない

 

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