世の中には2種類のトレーニングがある。
それは、
効果のあるトレーニングと・・・
効果のないトレーニングだ。
そりゃそうだ!
当たり前のこと言ってすみません。
「トレーニングは1セット何回やればいいの?」
という質問をいただきましたので、
今回は、トレーニングの際の回数について書きたいと思います。
キュウセンキュウヒャクキュウジュウナナっ!
キュウセンキュウヒャクキュウジュウハチっ!
キュウセンキュウヒャクキュウジュウキュウっ!
はぁーーー!
1セット10000回。
ドラゴンボール、孫悟空のトレーニング。
このトレーニング意味はあるのでしょうか?
答えは・・・
「あります」。
効果としては、ある程度の筋肥大と筋持久力向上と言ったところでしょうか。
大切なのは10000回という数ではなく、セットが終わった後の「はぁーーー!」なのです。
トレーニングの原則に「過負荷の原則」というものがあります。
簡単に説明しますと、
トレーニングの効果を期待する時、
その強度は筋肉の能力よりも大きな負荷である必要があるということです。
2012年の研究で、
18人の22歳前後の健康な男性を、
80%RM(最大筋力の80%)で最大反復回数×3セットのグループ(80%-3S)、
30%RMで最大反復回数×3セットのグループ(30%-3S)、
80%RMで最大反復回数×1セットのグループ(80%-1S)
の3グループに分けて10週間のトレーニングを行いました。
その結果、筋肉の体積は80%-3S、30%-3Sと同程度増大しました。
80%-1Sは両群に及びません。
筋肉の力は80%-3S、80%-1Sは同等に増大したのですが、30%-1Sは80%群に及びませんでした。
※遺伝子の発現レベルでも計測してますがデータ不掲載。
この結果は画期的です。
これまで特殊な状況下(スロトレや加圧トレ)でない限り、
65%RM程度以上の負荷が無ければ筋肉は大きくならないという風に言われてきました。
にも関わらず、しっかり限界まで回数を行えば高負荷のトレーニングと
同等の効果が出ることが明らかになったのです。
しかし、この結果を踏まえると、「トレーニングの効果」を考える時、
あることを考える必要があります。
それは、筋肉の「道具」としての効果なのか、「飾り」としての効果なのかです。
これまで、トレーニングの効果はKraemerらがレビューで作った、
以下のような表で表されてきました。
筋力を向上させるなら、かなり高負荷低回数。
筋肉を大きくしたいなら、高負荷で10回程度。
筋持久力を向上させたいなら、低負荷高回数。
しかし、「飾り」という目線で見ると、
最大反復回数まで行えば、
多くの場合、筋肉は肥大することがわかりました。
ですので、以下のような図として考えられます。
ところで、悟空のトレーニング、
通常のトレーニングの速度1.5秒で上げて1.5秒で下ろす1レップ3秒だと、
なんと30000秒!!
8時間20分!!!
どう考えても効率の悪いトレーニングです。
無人島での生活や宇宙旅行などどうしても暇を持て余しているなら別ですが・・・
(!!!じゃあいいのか^^)
みなさんはもっと賢くトレーニングしましょう。
【今日の一句】
重いから 効くんじゃないよ 筋トレは
出し切る事が いつも大切