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徒然

甘辛い世の中 からあげとソフトクリーム

【序文-Introduction】
世の中には「メロンに生ハム論」というものが存在する。
甘味に辛味という、相反するものの組み合わせが如何なものかというものである。
この場合、メロンはマンゴーや無花果(イチジク)などに代用されることがある。

さて、先にアップした超一流のレストランで、「メロンに生ハム論」の流れで、
W氏は、「からあげ」に「ソフトクリーム」が絶品ということを提唱した。(W et al. 2012)
さらに、その味は肉体疲労時になおさらその効果を発揮するとも述べた。

しかし、これまで、プリンにしょう油などの甘味と辛味により、「ウニ」のような味がするというように、食い合せによって別のものになるといううような証言は多数あるものの、
からあげにソフトクリームのようなエキセントリックな組み合わせにより、それ単独よりも味がよくなるという報告は未だにない。
そこで本研究では、実際にその二つの組み合わせが、W氏の証言通り単独での摂取を凌駕する味が出るのかを検証する事を目的とする。

【方法-Method】
測定者
個人の嗜好を排除するべく、判定者は男女それぞれとした(N=2)。
そしてそれぞれの意見を言えるよう、それぞれの立場は平等であるものとする。

購入物
からあげ(LAWSON からあげクン レギュラー210円)1パック5個入りとソフトクリーム(MINISTOPソフトクリーム 198円)1つ、容器はコーンではなくパック(参照 W氏 et al.2012)

購入場所
からあげもソフトクリームも温度が大切であるため、その2店の距離は200m以内とし、さらに温度により形状を変化させるソフトクリームはからあげを買ったあとに購入することとした。
そして、自宅より最も近くその条件を満たす場所で本実験を行った。ローソン祥寺本町一丁目店とミニストップ吉祥寺本町店である。

摂取方法
まず、ファミライゼーションの意味も含め、それぞれ単独での摂取を行い、その後それらのミックスを食すこととした。
食べ方は写真のように、楊枝にささったからあげクン1個(20g程度)に、スプーン1(20cc程度)をつけ食す。
さらに数度噛んだあとに、もう1スプーンのソフトクリームを摂取した。これはまんべんなくソフトクリームが口に広がるよう考慮した結果である。

疲労状態
疲労状態を作り出すため、男女ともにジムに行き、45分程度のウエイトトレーニングのあと60分程度プールにて泳いだ。活動量に関しては各々の不快でないレベルとした。

判定方法
それぞれの感覚で、「うまい」、「まぁまぁ」「どっちがいい」などとおのおのに言い合う。

【結果-Result】
からあげクン、ソフトクリームそれぞれ単独で摂取したところ、2名ともそれぞれ「うまい」という判定をした。
そして、ミックスの摂取したところ男性は「美味しいが、単独でいい」という判定を下した。一方女性は
「単独と同程度に美味しい」という判定を下した。しかし、二個目を食したときこの女性は、「ミックスの方が美味しい」という旨の判定を下した。

【議論-Discusion】
今回、からあげクンとソフトクリームともに単独で美味しいという結果を得られた。ミックスも総じて美味しいという結果を得られたが、単独との間に有意に美味しいという結果にはいたらなかった。

これには男女差という問題が考えられる。
女性は、男性より甘味に寛容であり、さらに好む傾向があるので、ソフトクリームへの好きさがもとより違ったのではないか。

さらには、疲労の程度に差があったことも考えられる。
今回、疲労のために、フィットネスジムに行ったが、男性はフィットネス経験が豊富であり、週に5日以上トレーニングを行なっているのにも関わらず、女性はフィットネスクラブに5年以上通っていない座業中心なのである。当然、身体的、精神的疲労は不慣れな女性の方が大きいと考えられる。
W氏の言うとおり、疲労していたほうが美味しさが増すのであれば、男性よりも女性の方が疲労していた女性はそれをさらに美味しく感じることができたと考えてもおかしくない。しかし、残念なことに今回、疲労の指標を測っていないため、男女間に疲労の程度に差があったかは明らかにできない。ここに関しては更なる今後の研究が待たれる。

【結論-Conclusion】
からあげクン、ソフトクリームそれぞれ美味しいが、ミックスにする相乗効果は発見できなかった。
それぞれに非常に高カロリーな食品なので、それをミックスすることによる脂質の摂取量を考えると、とてもオススメされる摂取方法ではないとトレーナーである筆者は考える。
そして、先に記した「超一流のどのメニューよりも、ミックスは劣っていた」のは確かという二人の結論も付け加えておく。

【謝辞-Acknowledgement】
本実験にあたり、協力してくれた全ての方々に感謝します。
特に、このような経験をさせてくださったGA氏、W氏に特別な感謝を申し上げます。
そして、ここまで読んでくださった、とても暇な皆様にも感謝いたします。

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